実習先でのことです。
スーパーボンドっていう歯科材料がありまして、先日初めて臨床でそれを使う場面に遭遇しました。
不勉強で術式が分からず、院長に指示されるままに液を出したり粉を出したりしていたんですが、こういう場面で何より困るのは、「どれがどれくらい必要か?」っていうのが分からないことなんです。
例えば、日常生活で「この量の刺身に対して醤油がどれくらい必要かな?」と迷ったとします。
でもそんなのは、足りなければ足せばいいし、多すぎて余ったとしても特におもう所なく流しに捨ててしまいますよね。
でもそれは、醤油が1リットル200円で買えるからなんです。
歯科材料というのはもう触るのが嫌になるくらい高価で、先日の記事でわたしがぶちまけた液体なんて、30mlで8000円するんです。
マジで背筋が寒くなります。
なので、材料の出しすぎは院長からすごく注意されます。
(雇われて来てる歯科医師は人んちの材料だから全然文句言わないけど)
かといって、控えめに出しすぎて足りなかったとしても、注意されます。
(歯科治療は時間との戦いみたいな所あるので)
つまり「完全に必要な量ぴったりに液体や粉を出す」スキルが求められるということですが、そんなの醤油でもできないヨ~っていつもおもいます。
ユーキャンに「必要な量ぴったり講座」があればいいのに。
受講待ったなし
さて、話は戻ってスーパーボンドですが、指示された液体を皿に出したところ、「こんなに出さなくていいっ」と注意されました。
多かったんですね。
これはヤバいな~とおもいながらアシストを続け、治療終了。
すると、院長が淡々と喋り出しました。
「おしりさん」
「はい」
「スーパーボンドはすごく高いです」
「はい」
「特に液は高い」
「はい」
「これから注意してくださいね」
「はい。すみませんでした…」
やっぱり怒ってるな…。
次から気を付けよう…。
「おしりさん」
「は、はいっ」
「今のやつ、怖い先生の所だったら、ひっぱたかれますからね…。」
「はい……………。(ヒ~~~~~~~)」
ワーッ!今十分怖いんですが!!
もうこれ、裏を返せば
「私も本当ならお前をひっぱたきたい所だ」
っていうことじゃないですか。
実行を止めた院長の理性に感謝!!!
でも、半分ひっぱたかれたようなものですね。
もう本当に怖いので、歯科材料を作る会社がもっと増えて価格競争が起こってほしいなとおもいます。