わたしとカルピスゼリーの出会いは、2015年の夏に遡ります。
真夏のある日、ニトリでプラスチックの引き出しを購入したわたしは、泣きながらそれをひきずって歩いていました。
暑いし、重いし、店員の紐かけがヘタクソだったからです。
退店して1分で「もう捨てたいな」とおもったのですが、とりあえず自販機コーナーで休憩してから今後のことを考えることにしました。
今後のこととは、具体的には返品についてです。
全部なかったことにして、早く家でクーラーを浴びたいとおもいました。
その時、自販機コーナーで適当に購入したのが、これ。
カルピスゼリーです。
飲んだ瞬間、そのあまりの美味しさに元気がモリモリ出てきたわたしは、無事に引き出しを持ち帰り、中に物を入れたり出したりして便利に暮らすことができるようになりました。
今の生活があるのもカルピスゼリーのおかげです。
味はカルピスウォーターそのものなんですが、ゼリーにすることで口の中に味が残りにくくなるので、カルピスウォーターよりもサッパリ感がかなり高まっています。
ゼリーのつるりとした舌触りも、ふってふってゼリーや、2つの食感ソーダゼリーを凌駕する完成度の高さで、前者2つが完全に子供向け商品だったことに気づかされることとなりました。
カルピスゼリーは、もはや大人のスイーツなのです。
そして、2016年1月。
すっかり冬になった日本では、悲しい事件がありました。
落ちぶれたカルピスゼリー
真夏のあの日には270グラム130円の高級品だったカルピスゼリーが、90円の大幅値下げ。
「ひんやりデザート」なる商品が真冬に新発売する訳がなく、「コレ!新発売」のポップは売り切りたいがための虚偽記載。
(夏の間にこの自販機で3回カルピスゼリーを購入したけど、その時にこんなポップは無かった)
大ヒット商品だと思い込んでいましたが、実際にはあまり人気が無かったのでしょうか。
以前、プッチンプリンのソーダ味が出たときも「これは旨い!定番商品になるぞッ!」と確信していたのですが、2度と見ることはありませんでした。
ひと夏のまぼろし。
落ちぶれたゼリーは、あの夏の日の味がしました。