週刊ゆふあや わかっていれば何とかなる

水曜日

映画館に「ラスト・ナイト・イン・ソーホー」を見に行く。ずっと楽しみにしていたエドガー・ライトの最新作。すごく良かった。

舞台はイギリス、ロンドン。デザイナーを目指すエロイーズが借りた部屋には、60年代の頃、歌手を目指すサンディという女性が住んでいた。引っ越しをきっかけに、エロイーズはサンディの夢を見るようになる。別の時代を生きる2人が、キャバレーの鏡越しにシンクロするシーンがあるのだが、その映像の美しさには本当にうっとりした。

テーマとしては、愛すべき時代の闇、だろうか。監督がこの時代を、この時代に生まれた文化を愛していることはよく伝わる。その上で、裏側には女性達が性的に搾取され、性暴力を受けていた事実があって、その事に言及せずに良いところだけを見ている訳にはいかないはずだ、と言っているように思えた。そういった事は様々な国の様々な時代にあったはずで、もちろん現代にもある。夢を追って都会へやってくる田舎娘のエロイーズというキャラクターは、そういった搾取にきちんと怒り、声を上げ、立ち向かうことができるヒーロー的な存在ってことなのかな。

自分もエロイーズくらいの頃には、本当に嫌な思いを沢山した。町中で卑猥な言葉をかけられたり、映画冒頭のタクシードライバーみたいな奴も沢山会った。痴漢にもあった。夜道で追いかけられたこともある。飲みの席で下品な事を言われて返答に窮すると、ノリが悪いと言われて場はシラけた。そういう時も、私はヘラヘラ笑っていたと思う。自分が危害を加えられている立場だと気付ける程に賢くなかったし、怖かったから笑っていた。それでもその時の恐怖は体に残っていて、今も夜道は振り返りながらでないと歩けない。というか、なるべく夜一人では歩かない。もっと自由に、夜中にフラフラ出かけてみたいとよく思う。

ちなみに、性暴力をテーマにしていることを伏せているためにマイナスの評価もあるようだ。確かにそれは良くないかもしれない。私はエロイーズに勇気を貰ったような気分になったけれど、そうでない人も大勢いるはずだ。

生々しく描かれる暴力描写と、華やかなロンドンの街。映像は見惚れる程美しく、主演の二人も素晴らしいので、扱われているテーマを知った上で興味のある人は、映画館で見る価値があると思う。

 

 

木曜日

キアヌ・リーブスがやりたいって言ってるんだから作って〜!!早く〜〜!!

https://jp.ign.com/constantine-theater/56576/news/

 

金曜日

本屋で目について、なんとなく向田邦子のエッセイ集を買った。基本的に嫌な時代の嫌な話ばかりなのだが、書き方があっさりしていてオエって感じにはならない。そんな事より、その視点の鋭さに驚きまくっている間に読み終わっている。子供の時分に、ここまで自分の周囲をよく見ていたのか。さらにそれを、まるで今さっきあった事のように鮮やかに描くのだから、本当にすごい。私はほんと、昔も今もボケっとしてるよな。

 

土曜日

今日は仕事がすごく忙しくなると事前に分かっていたので、行きたくなさすぎて朝までウーウー言ってたけど、行ってみたらなんか案外ヒマな時間もあったりして、まあまあやれた。忙しくなるって事前に分かっていたおかげで色々と対策もできていたし、協力体制もあったからだと思う。事前に分かっていれば、なんとかなるのだな。

本当にしんどいのは、予定外の急患がいっぱい来る日。大抵、今日は割とヒマだな〜とか思ってる日にそれは起こる。

 

日曜日

M-1グランプリを見た。特に思い入れも無かったけど、おじさんが本気で泣いてる姿にはもらい泣きしてしまった。

 

月曜日

新しい歯ブラシをおろしたら気持ちよかった。歯ブラシの磨き心地、元々はこんな風だったんだって毎回驚く。金持ちになってもっと頻回に歯ブラシを新しくしたい。

ここ数年ずっとGCのピセラという歯ブラシを使っていて、前の職場では取り扱っていたから仕入れ値で買えたんだけど、今の職場は取り扱いがないからネットで買ってる。扱ってくれるように頼もうかなって時々考えるけど(私が買いたいから)、そしたら責任持って患者にも売らないとな……。

 

火曜日

なんとか仕事を頑張って、自販機で缶入りのキリンレモンを買って帰った。疲れたとき、炭酸ジュースが飲みたくなる。夫がちょうど風呂上がりだったので、半分こして飲んだ。

夕飯はチキンとピザと野菜スープ。一足早くクリスマスみたいだった。