週刊ゆふあや パンのにおい

水曜日

夫が外出したので、試しにのんちゃんをワンオペでお風呂に入れてみた。

ベビーバスでの沐浴から浴室に切り替えたのはここ数日のことだ。体重が出生時の倍くらいになって、ベビーバスが厳しくなってきたためである。

特に問題なくワンオペでもできたけれど、自分は裸のままでのんちゃんの世話をする事になるので、冬は寒そう、あと髪が痛みそうだなと思う。

とりあえず服着てからやればいいじゃんって産む前は思ってたけど、赤ちゃんの体は小さくてすぐ冷えてしまうし、普通に自分の命よりも大切な存在なので、のんちゃんを目の前にすると、そんなにどっしりと構えてはいられない。

「Everything Everywhere All at Once」っていう気になってる映画、日本公開いつだろうと思って検索したけどまだ決まっていないっぽい。早く見たいな。

 

木曜日

戴き物のメロンを切ったら驚くほど果汁が溢れてきて、もったいないからコップにためて飲んだ。

明日ドクター・ストレンジ2を見に行くから、寝る前に1を見返す。適当に飛ばしながら見るつもりだったんだけど、面白くて全部しっかり見てしまった。

 

金曜日

ドクター・ストレンジ マルチバースオブマッドネス」をIMAX3Dで見た。

超〜〜〜面白い!!!

ここまでやっていいんだ〜!!!って思った。

私はこういう体験がしたくて、マーベル映画を見始めたんだった。この先も楽しみだな。ドラマも見ないといけないのは正直ちょっとキツいけど……。

帰りに本屋に寄って、ライオネル・ホワイトの「気狂いピエロ」を購入。ゴダールの映画で有名なタイトルだが、意外なことに、原作の日本語訳はこれが初めてらしい。

10代の頃、ゴダール映画に触れてみようと思い立ったことがあるのだが、難しくて意味がわからなかった。顔にダイナマイトを巻いて自殺するという強烈なラストシーンだけは覚えているのだが、どうしてそこに至ったかはちっとも思い出せない。パラパラと立ち読みしていたらどんどん気になってきて、買って読んでみようかという気になった。

本屋の近くにあった喫茶店に入って少し読んだが、とても読みやすく、面白くて驚く。正直、映画の印象から小難しいものだと思いこんでいたので。

1番安いコーヒーが1080円って書いてあって逃げ出したくなったことも忘れるくらいの面白さ。いや、嘘。忘れてない。めちゃ嫌だった。1080円て。悪魔が経営してる?

 

土曜日

のんちゃんは今、1回140〜160mlのミルクを飲んでいる。ビジュアル的には、自分がこの量の牛乳を日に6回飲めって言われたら無理だな〜って思うくらいの量。

おかげさまで、体もむちむちと赤ちゃんらしくなった。タプタプの二重あごなので、その下によく汚れがたまっている。

新生児の頃は体がすごく小さくて、手足が折れそうなくらい細くて、焼きそばを作るときに使う水くらいの量しか飲まなかったのに。

とても嬉しいが、とても寂しい。ずっとそう思い続けながらこの子を育てるのだろう。

 

日曜日

夫がドクター・ストレンジを見に行った。

夫が見るまでは内容について話さないよう注意しなくてはならなかったので、ようやくそのもどかしさから解放され、嬉しい。

夜には感想を話しながら、二人で餃子を食べる。同じ映画を見ると、これができるからいいよね。

夫が話してくれた「これまでと今回で比較する、マルチバースの描き方の違いについて」の考察はとても面白くて、なるほどと思った。

もう一回見たいな〜。

 

月曜日

のんちゃんを寝かしつけるのに、ドライヤーと、ドライヤーの音が出るアプリの2つを使ったら上手く行った。

リアルなサウンドを好む赤ちゃんなので、最初からアプリでは泣き止まないのだが、まずドライヤーを聞かせて、だんだんドライヤーの音を小さくしながら、アプリの音量を上げていく。そして、のんちゃんが聞いている音をドライヤーからアプリに入れ替えるのだ。

のんちゃんはあっさりと騙されていた。まだまだベイビーだね。

 

火曜日

毎日夕方になると、のんちゃんがぐずりだす。夕方が嫌いなのだろうか。私も嫌いなので気持ちは分かる。

抱っこでないと泣き止まないので、座椅子に座って縦抱きする。首はすわりかけているが、まだぐらつくので肩に乗せてやる。

動けなくて暇なので、最近好きでよく見ている「BAKE OFF JAPAN」という番組をつけた。アマチュアの腕自慢による製菓バトル番組で、今日見た回はパン作り。のんちゃんの頭も夕方になるとパンみたいなにおいがするので、嗅ぎながら見た。

気狂いピエロ」を読み終えた。文章も登場人物もとてもドライで、その感じがとても良かった。すごく面白い。映画とは恐らく内容がかなり違うと思う。