高校生の時、わたしはJ-ROCKを聞いていた。
特に好きだったのはスピッツ、くるり、サンボマスター、銀杏ボーイズ、サニーデイサービス。
情報源はインターネットとロッキンオンジャパンという雑誌で、その中でよく目にする名前のひとつが「ナンバーガール」だった。
どうやら、解散したイケてるバンドらしい。
なんかみんな大好きで、レジェンド的な存在らしい。
インスピレーションで、「スクールガールディストーショナルアディクト」というやつにした。私、スクールガールだし。
帰宅して、早速コンポにセットした。
数年前のクリスマスにサンタクロースからもらったケンウッドのコンポだ。
元気な女性ボーカル。
明るいロック。
曲調はJ-POP寄りか?
これがレジェンド、ナンバーガール……。
尖ったものが好きな時代だったので、正直あまり良いとは思わなかった。
でも、我慢して聞いた。
ナンバーガールのアーティスト写真は見たことがあり、メンバーに女性がいることは知っていた。
あの人はボーカルだったのか。
数日経ったある日、ふとナンバーガールのCDを手に取り盤面を見ると、「LINDBERG」と書いてあった。
これは「ナンバーガール」の「スクールガールディストーショナルアディクト」のはずだが、どこにもそう書いていなかった。
母に見せると、「リンドバーグじゃん」と言われた。
ブックオフで正しいナンバーガールと交換してもらい、聞いてみたらすごく尖ってて、かっこよかった。
「透明少女」という曲が気に入った。
その後も何枚かCDを買った。
気付いて良かったのだが、ずっと気づかずに、リンドバーグをナンバーガールだと思い込んだまま大人になってみたかったとも時々思う。
ある日誰かに、ナンバーガールで好きな曲って何ですか? と聞かれて「今すぐKissMeですね」と答えるのだ。
そういうバグのある人生に憧れる。
あと、さっきユーチューブでリンドバーグ聞いたら結構好きだった。