1月の記録

 

正月

晦日と元旦は義実家で過ごした。

慣れない環境で大興奮したのんちゃんが激しい夜泣きをしたので、正月から夫婦でぐったり状態。(ほとんど夫が対応してくれたのだが……結局私も眠いもんは眠い……)

のんちゃんは義父母に少し懐いた素振りを見せ、何度も同じ絵本を読ませたりしていたが、私達の姿が見えなくなると目に涙をため、無言でその状況をやり過ごそうとしていてウケた。そんな態度のくせにちゃっかりお年玉を貰っていた。

帰りの特急電車では大騒ぎ。狭い座席で私と夫の膝の上をずっと動きながら、「だーゆーまーさーんが こーよーんだっ!」と何度も叫んでいて怒られないかとヒヤヒヤした。同じ睡眠時間しかとれていないはずなのにこの体力の差は何なんだろうと、いつも不思議に思う。

寿司を買って帰り、食べて寝た。つかれた。

 

動物園へ行った

のんちゃんは動物の本を熱心に読み、その姿と名前を沢山覚えている。テレビに自分の知っている動物が出てくると、本を持ってきて指差し、「いっしょ!」と言ってきたりもする。そういう子に実際の動物の姿を見せるというのは、脳内で親汁(親としてやるべきことをやってやってるぜ〜!という時に出る快楽物質)がドバドバ出てくる行為であった。

特にパンダを見せてやったときは、パンダの姿が目に入った途端、「パンダさんいたー!!」と興奮。カメラを向けてパンダとのツーショットを撮ろうとする私の声を無視し、パンダの方を見つめ続けるその後頭部に追い親汁。最高の気分だったが、動物園を出て駅に向かう途中、「アンパンマン、いたね〜♪」と言っていて驚愕。いないわ!

帰宅してから「ペンギンさんいたね!パンダさんもいたね!」と動物園の記憶を呼び覚ましていたら、「ペンギンさん、また、みたいねえ」と3語分で喋ってきて驚いた。

 

おゆうぎ会

子供のおゆうぎ会があった。

のんちゃんのクラスは、のんちゃん含めて全員がずっと棒立ちで可愛かった。大体20分くらい、ずっと緊張した顔で立っていた。

練習したダンスはできなかったけれど、ちゃんと衣装を着て、自分の立ち位置に立っていられたというだけでも、本当にすごいと思った。(ただの同調圧力って感じもするけど)

その日は帰宅してから物凄く泣いて、夜泣きも激しかった。舞台で泣かずに頑張った分を、家で発散したのだろう。

 

矯正

歯列矯正を始めて、1月は下の歯を2本抜いた。上はもう抜歯してワイヤーもかかってて、今度下にもワイヤーをかける。

ワイヤーも抜いた所も痛くて痛くて、トーストもかじれないが、今頑張る価値はあると思う。

抜歯矯正すると老け顔になりやすいっていうのを見てちょっと不安……。

 

見た映画

①「ナショナル・シアター・ライブ ハムレット

映画じゃなくて、映画館で舞台の録画を見るやつ。ハムレット役はベネディクト・カンバーバッチ様。

シェイクスピアなんて読んだことも見たこともないし、3時間40分の長丁場は心配だったけど、結構面白かった。尻は爆発しそうに痛かったけど……。

有名な「生きるべきか死ぬべきか」ってセリフも出てきたんだけど、英文は「to be or not to be」なんだね。知らなかった。翻訳者って大変だなあ。

前半の「狂気を装うハムレット」の演技が、もう〜!これこれ!これよな!ベネ様といえばこれ!!って感じで大満足。

帰宅すると0時を過ぎていた。こんな時間に出歩いたのも久しぶりで、楽しい日だった。

 

②「ゴーストワールド

すげ〜〜映画!!!ポスタービジュアルからコメディだと思って見に行ったら、激重の青春映画で結構食らってしまった。切れ味、救いの無さ、うずくまって呻きたくなるようなリアリティ……。私はずっとイーニド……。もう34歳なのに……。

スティーブ・ブシェミの素晴らしい演技を堪能できたのが嬉しかったな。ブルースについて語るブシェミ、モジモジ言い訳するブシェミ、イーニドに鬼電するブシェミ、コンビニでブチ切れるブシェミ、どの瞬間も最高。イーニドの親友役が15歳のスカーレット・ヨハンソンだったのは驚いた。

 

③「サンクスギビング

残虐ホラーで有名なイーライ・ロスの新作。序盤のブラックフライデーの所が一番面白くて、その後もずっと一定の面白さはキープしてるんだけど、ちょっと消化不良ではあった。もう一回あのくらいの最高シーンが欲しかったと言ったら、贅沢すぎるかな。

でも、何より記録しておくべきは、なんとこの映画を、職場の人達と5人で見に行ったということ。5人で並んで映画館で映画見るって、大人になってからそんな事ある?しかもピクサーとかじゃなくて、サンクスギビングである。もはやチェンソーマンのオープニングじゃん。楽しすぎ。この日のことは一生忘れなそう。こういう小さくて変な思い出を、沢山作っていきたいんだ。

 

④「トーク・トゥー・ミー」

これは面白くなかった。なんか器用だな〜って感じの映画。若者にとって最悪な事って何か?を考えてホワイトボードに書きつけていって、一番最悪なパターンに繋いだみたいな、ただそれだけの点と線を見てるみたいだった。監督がユーチューバーだからそれも「今っぽさ」なのかもしれないけど、「今っぽさ」に付き合う気はそんなにないかな。「新しいもの」なら沢山見たいけど……。これが歳を取るってことなのかなあ……。

 

⑤「哀れなるものたち」

今月は、ヨルゴス・ランティモスの映画を4本見た。「聖なる鹿殺し」「ロブスター」「女王陛下のお気に入り」、そして新作の「哀れなるものたち」。

旧作の3本がかなり最高、大好き、どうにかなりそう、狂、花火、マジ感謝、ラブ・ヨルゴス♡♡って感じだったのでかなり期待していったが……。結論から言うと、私が摂取したかったヨルゴス味が薄くてモヤモヤした。

俳優、美術、衣装、音楽、全部かなりすごいのでずっと面白いんだけど、脚本とストーリーがなんか薄味……。

「聖なる鹿殺し」のバリー・キオガンがパスタの食べ方を説明するシーンとか、「ロブスター」の"男性のいない女性"と"男性のいる女性"の差について講義するシーンみたいな、シリアスな空気の中で起こる苦笑、のち爆笑みたいな、あの一生忘れられないやつ。あれをもっと、もっと……頼む……。と祈りながら見てた。しかし祈りは届かず……。

「熱烈ジャンプ」「サクサクしたお菓子ね」とかも面白いんだけどギャグすぎるし、ヨルゴス・ギャグにしては可愛すぎ。

マーク・ラファロは演技が上手いという事が分かって良かった。ハルクしか見たことないから、上手いと思ってなかった。

 

⑥「ソルトバーン」

これは、良い。良いね。良いです。

バリー・キオガン版「キル・ユア・ダーリン」?「君の名前で僕を呼んで」?かと思って見てたら、どんどん話が転がって行って、後半になってああ、この話のテーマはこっちだったのか、とようやく気付く。

バリーの行動についての部分はもう少しぼかしてある方が私の好みではあるけど、そんなのは些細な事。映画館でやらないのがもったいない。スクリーンで見たら、風呂のシーンはキモさ100倍、ラストシーンは開放感1000倍だろう。

 

⑦「ザ・キラー」

おもしれ〜〜〜〜。劇画の漫画みたい。人間っていいなあ。