2月の記録

誕生日

のんちゃんが2歳になった。かわいいかわいいのんちゃん。とても体が小さくて、ただ仰向けに寝ていることしかできなかったのんちゃんが、今は一人で公園の遊具に登り、滑り台を滑って私の所に戻って来る。こんなに不思議な事があるでしょうか。

毎日のんちゃんは沢山のおしゃべりをする。保育園で何したの?誰と遊んだの?好きな食べ物は何?簡単な質問に答えてくれる。

驚いたのは、思い出話をするようになったこと。ららぽーとでキリンの着ぐるみとハイタッチした話。節分の日に保育園に鬼が来て泣いた話。のんちゃんの中で印象深かったらしい出来事について突然思い出して話し出す。何度聞いても面白い。

のんちゃんはアンパンマンが大好き。バーバパパも好き。最近はシナぷしゅよりもおかあさんといっしょの方が好き。苺が好き。咳止めシロップが好き。ガストが好き。歌うのが好き。公園が好き。スーパーマーケットが好き。くまさんの黄色いタオルが好き。ソファでテレビを見ながらパンを食べるのが好きだけど、それは許してもらえない。パパが好き。ママが好き。お人形のネネちゃんが好き。のんちゃんが人生を楽しんで、好きなものが増えていくことが嬉しい。

誕生日の日は、初めてケーキを食べさせた。「あまい……」と文句を言いながらも、最後はもっと食べたいと怒っていた。

 

日記を書きたいが

自分の過去の日記を見返すことが一番面白い。どんな映画より小説より面白い。だから日記を書きたいと思っているのだけれど、今の生活の中では毎日その時間を捻出するのが難しい。できる日もあるけれど、大体月の半分くらいは眠くて眠くてたまらず、疲労感が取れず、体も痛く、頭が働かないからだ。

今は自分の時間がほとんど無い。それだけならまだ良いが、のんちゃんが夜泣きをするので睡眠時間までも削られてしまう。こういう辛い時期ほど日記を書くべきなのに、記録は残せていない。そう思うと少し焦りのような怒りのような気持ちが湧いてくる。

イライラしているせいもあるのか、のんちゃんに怒ってしまう事が嫌だ。大抵は些細なことの積み重ねで、初手から怒る訳ではないんだけど、それでも罪悪感がかなりある。

 

見た映画

①いつかはマイ・ベイビー

幼馴染のすれ違いラブコメディ。

アリ・ウォン演じる主人公の女性の彼氏役で、キアヌ・リーブスが出ている。

キアヌ・リーブスは「キアヌ・リーブス役」なので、主人公が彼氏を連れて来ると皆がびっくりする。「え!?キアヌ・リーブスじゃん!?」と。そこまではまあ普通なのだが、凄いのは、この世界のキアヌがめちゃめちゃ性格悪い事。レストランに全身トム・フォードでキメてやってきて、「ここの会計君に払えるの?僕からしたら"スピード"のギャラより全然安いし余裕だけど……」とか平気で言うし、主人公の幼馴染に対して嫉妬を剥き出しにして殴りかかったりもする。本人役で性格が悪いって、こんなオファー普通は受けないだろう。でも、キアヌが本物の人格者である事は世界中の誰もが知っているからノーダメージなんだろうな。というか、ダメージが有るとか無いとかも気にしてなさそう。キアヌは本当にカッコいいよ……。

アリ・ウォン主演のドラマ「BEEF」が良かったから見てみたんだけど、面白かったな。劇中に出てくるバンドが普通にカッコいいのも嬉しい。エンディングにも字幕を付けるべき。

 

②カラオケ行こ!

原作ファンの友人と3人で見に行った。

見る前は「綾野剛はイメージ違うよね」という意見で皆一致していたのだが、見ていると綾野剛がちゃんと狂児に見えてきて、見終わった後は「狂児じゃん!!!」ってなった。終始人たらしの笑顔だったね。

最初のカラオケボックスでの一人語りのシーンがちょっと下手かなって思ったのと、恋愛感情を匂わすような演出がやや過剰に感じられた事以外は、すごく良かった。

聡実君の歌のシーンは結構感動して、なんかちょっと泣きそうになったな……。

和田の顔が原作と似すぎてて凄かった。

 

③ボーはおそれている

アメリカでは1年くらい前に公開していて、日本で見られるのを本当に本当に楽しみにしていた。アリ・アスターの掲げるテーマは、私の人生のテーマでもあるような気がするから。アリ・アスターの映画を見て笑うとき、そして見終わって、心の中で少し泣く時、生まれて初めて真にわかり会える友達に出会えたような、奇妙な安心感に包まれる。

「ボーはおそれている」は、アリ・アスターが描き続けてきたテーマの集大成と言える映画だった。「ヘレディタリー」「ミッドサマー」と並べても、最高傑作だと思う。冒頭からかなり恐ろしく、笑える。その一方で、この世にはこれをただのドタバタコメディとして受け取る人もいる事を思うと、泥の中に沈んでいくような気分でもある。泥の底には会ったことのない友人、アリ・アスターがいると思える事、それだけが救いである。

最初から最後まで、物語はボーの視点だけで進んでいく。だから、何が現実で何が虚構なのかわからない。でも重要なのはそこではなく、ボーがどういう世界を生きているのかを、ボーになって体験することだと思う。映画館の座席で3時間、強制的にそれをやって、私はボーと同じじゃないか!と痛感する頃には、もはやディズニー映画を見たような気分になっていた。ディズニー映画では、箱入り娘が冒険に出て、経験と伴侶を得て家に帰り、成長した姿を見せる。では、ボーは?私は?私はどうすればいい?

アリ・アスターは公開前のインタビューで「子供に抗うつ薬を与えて買い物に行かせるような映画」というような事を言っていたが、全くその通りだった。逃げ場のない映画館で、3時間休まず向き合うべき映画だと思う。パンフレットも素晴らしい。

「dream scenario」早く見たいのだが!?!?

 

④落下の解剖学

これも凄かったな〜……。

一人の男の死が、事故なのか、自殺なのか、他殺なのかわからない。男の妻が殺人容疑で起訴されると、その法廷で、夫婦の関係や、子供とどう向き合ってきたのか、彼らが一体どういう人間なのかが、まさに「解剖」されていく。

自分がもし裁判にかけられたら心労で3日で死ぬだろうと思ったが、じゃあ、劇中のあの子供は、どれほどの苦しみを感じていたことか。父親が死に、母親が殺人の嫌疑をかけられ、死んだ父と、子に縋る母の板挟みに合いながら法廷に立ち、証言する11歳の少年!

見ているとだんだん、被害者が死んでいる裁判っていうのは、結局の所誰のためにやるのだろうという風に思えてくる。死者のためなのか、生者のためなのか、社会のためなのか……。まじで分からなくなった……。

社会があの子供のためにあってほしいと、そう思う。

 

籠の中の乙女

原題は「dog teeth」。面白すぎ。

彼らが考える"不潔で不純なもの"に子供たちを触れさせないために、生まれてから大人になるまでずっと家の中に監禁している夫婦。「家の外に出るときは車に乗っていないと病気で死ぬ」「子供が家を出るのは犬歯が抜けた時」等の数え切れない嘘をつきまくり、子供たちの世界を支配している。

閉鎖された空間での家族の日常は本当に不気味なシーンの連続だが、広く美しい家の中で、ある意味のびのびと育った子供たち(と言ってももう20〜30代だが……)のピュアさが眩しくて、次は何をするのか、どんな事を言うのかと、ずっとワクワクしていた。同時に、いい大人が飛行機のおもちゃを取り合ったりしている姿にゾワゾワもする。

凄い所は、この話が最終的に「映画讃歌」になる事。後半のこの展開にはかなりしびれた。ラブ・ヨルゴス……。

残念なのは、性的なシーンでのボカシがあまりにもデカすぎて爆笑してしまい、集中できなくなる事。こんなにデカいボカシ初めて見た。もはやボカシというより肌色のデカい丸。作品のテーマと合わせてみると、ものすごい皮肉のようだ。

 

 

スピッツで遊ぶ

夫と「スピッツクイズ」(タイトルだけでは内容が思い出せないアルバム収録曲を頑張って思い出して歌う遊び)してて、「白い炎」「タンポポ」「船乗り」などを一緒に思い出した。「タンポポじゃなくてガーベラなら思い出せるんだけどな〜」「コスモスも無かった?」「コスモス!?」って感じで結構盛り上がった。

 

ブルーレイプレーヤーを購入

ジョン・ウィック コンセクエンス」のブルーレイに付いてくる特典映像集(117分)がどうしても見たくて、でも家にプレーヤー無いから、プレーヤーとブルーレイ両方買った。

配信の時代にプレーヤーいらんだろと思いつつも、再生するだけのやつなら1万円くらいで買えるし、配信に無い映画って結構あるから、あったら結構楽しめるかもと言い訳して。これからはたけし映画も見放題!TSUTAYAに行こう!

特典映像集は、超大勢の人々が死ぬほど頑張ってこの映画を作ったということが、ちょっと胸が痛むほどに伝わってきて、かなり良かった。キアヌが「トレーニングの事を思い出すと泣きそうになる……」と言っていたのが印象的だ。凱旋門のカーアクションの所とか、もうどうかしてるよね。還暦近いのに本当に凄い。

 

うるう年だ

うるう年だ!!